「この国の政治は誰のためのものか」
中小企業の現場から見える“見殺しの構造”に終止符を打つべき時
現在、政局が揺れに揺れています。各党代表は連立を模索し、次期首相指名に向けた駆け引きを激化させていますが、その中に「中小零細企業」や「個人事業主」というキーワードが語られる場面はどれだけあるでしょうか。
私が長年支援してきた多くの中小企業経営者の皆様、そして零細事業者や日々の暮らしに必死な従業員たちの声が、政治の現場に届いているとは到底思えません。
私は、25年間にわたって中小企業の再生支援と資金調達の現場に立ってきました。タイセイ資金調達経営支援センターの代表として、経営に行き詰まった多くの企業と対話し、汗をかいてきました。
だからこそ言えるのです。
今の日本の政治は、明らかに「中小企業を切り捨てる方向」に向かっている...と。
自民党の「中小企業の現実無視」的な政策は限界を迎えている
はっきり申し上げます。現在の自民党が進める経済政策は、表面上は国民全体を救う顔をしておきながら、実際には「大企業優遇」「中小企業切り捨て」の色、要は保守色が非常に強く根付いています。
たとえば、最低賃金の引き上げ。これ自体は賃上げや物価上昇に対応するために必要な施策であることは理解しています。
しかしその負担を現実に受け止めるのは誰でしょうか。従業員数名〜数十名規模の事業者たちです。
利益率が極端に低く、ただでさえ資金繰りに追われている中小零細企業が、強制的な人件費の増加に耐えられるわけがないのです。売上が大きく伸びているわけでもない。取引先である大企業が価格転嫁に応じてくれるわけでもない。
結果として、利益がさらに圧縮され、経営者は疲弊し、最悪の場合、廃業を選ばざるを得ません。
また「中小企業対策」として補助金や助成制度を乱発していますが、その申請要件のハードルの高さと実務的な負担について、真剣に考えたことがあるのでしょうか。
経産省が出している補助金メニューの多くは、申請代行業者や士業事務所を儲けさせるための申請要件になってしまっているのではないかと言いたくなります。
事業計画書、収支予測、革新性の証明、各種添付資料……本業で手一杯の本当に困っている中小事業者が、こうした書類を十分に準備し、期限通りに、要件通りに、提出するだけの余裕があると思っているのでしょうか?
多くの経営者は言います。「そんなヒマもノウハウも、こっちはない」と。
現場や末端を見ぬ知ろうとしない政治家が国を壊す
本質的な問題は、政治家たちが現場を全く知らないまま政策を作っているということです。
彼らにとって「中小企業支援」は、選挙のためのキャッチフレーズであり、実効性よりも「やってる感」が大事なのです。
さらに言えば、彼らの多くが世襲議員であり、現場の泥にまみれたことのない人間ばかり。だからこそ、あのような「中小企業の努力不足論」「淘汰は当然論」が平然とまかり通ってしまう。
もはや引退すべき超高齢の麻生氏が派閥解消に最後まで抵抗し、高市氏の支援に回り党内人事を欲しいままにしている現実だけをとってみても、自民党のいう「保守」がいかに自らの権益維持固執が中心となっているかがよくわかります。
政治資金の問題も含め、世襲政治の温床たる根幹を解体せず、国民にだけ痛みを押し付けるという構造はもはや許されるべきではなく、もうそういう時代ではありません。
彼らが語る「成長戦略」や「イノベーション」は、すべて大企業目線で描かれており、そこに中小企業や地方経済という概念は一切無く、これではいくら景気が上向いたとしても、国民全体がその恩恵を受けられることはないのです。
希望はある──改革志向の政治家に期待すること
しかし、私はすべての政治家を否定するつもりはありません。
維新の吉村洋文氏のスタンスには、現実的かつ前向きな改革の姿勢を感じています。
彼が示す12項目の政策に合意できなければ連立しないという明確な姿勢は、旧態依然とした「数合わせの政治」とは一線を画すものです。これはまさに中小企業経営にも通ずる「本質を見極める力」に他なりません。(維新所属の全ての議員たちが同じ思いかどうか疑問を感じるところではありますが。)
私は大阪出身でもあり、また同じ「吉村」の姓を持つ者として(笑)、単なるシンパシーではなく、現場主義・改革志向という点で非常に共感できるものが多いのは事実です。
一方で、立憲の野田氏が共闘を模索しようとしている中、頑なに「以前隔たりがある」とだけ繰り返す玉木氏の姿勢には正直失望しました。
経営においても政治においても、改革を進めるには「融和」と「柔軟性」が不可欠です。ガチガチな思想だけでは、変化を生むことはできません。中小企業経営もまさに同じ!です。
このままでは“静かなる破綻”が始まる
今、中小企業を取り巻く環境は、表面上の数字以上に深刻です。
物価高・人件費高騰・顧客離れ・資金繰り難──
どれもが現実であり、「静かなる廃業」「静かなる破綻」が日本各地で起こっています。
これはもう「経営努力」や「構造改革」といった美辞麗句だけで乗り越えられるレベルではありません。
政治が本気で中小企業や末端の声に耳を傾け、制度を根本から見直し、現実に即した支援を行わなければ、日本の屋台骨そのものが崩れるのです。
私はこれからも、中小企業の再生支援という現場に立ち続けます。中小企業が変わらなければ、この国は変わりません。しかし、政治が変わらなければ、中小企業はもとよりこの国自体が生き残れないという基礎中の基礎に、国や地方問わず政治を司る方々は気付くべきです。
——————————————————————————————————————–
私がいつもお伝えしている「身近な税理士や社労士などの士業が、必ずしも金融機関取引や融資の専門家ではない!」ということだけは常に念頭においていただいた上で、適切なアドバイスや支援が叶う専門家を見つけることが、実は一番大切なこと!!
誰に相談したらいいかわからない方は、いつでもお気軽にご連絡ください

.
.
令和7年9月25日 創刊!!
吉村太一著『少ない資金で始める!成功する起業の新戦略』
-資金ゼロに悩むあなたへ贈る、現実的で確実な起業バイブル-
AmazonKindleにて好評発売中!(税込880円)
