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もう一人の生成AI

眼鏡をかけた吉村太一の水彩キャラクターと二つの生成AIを表すパソコン。「もう一人の生成AI」の題名とTAISEIロゴ。

「作る」担当がいるらしい

計算の相談はできた。

じゃあ、実際に動く道具はどうやって作るのか。

実はその一週間前の朝、相談役の生成AIに一度だけ聞いていたことがありました。

「いまの契約で、プログラムを書いてくれる生成AIも使えるの?」

🤖「含まれてるよ。ただし、使える量には上限があるの」

「どういうときに使えばいいかな?」

🤖「ふだんの相談はこっちで十分。実際のファイルやプログラムを触る作業になったら、あっちの出番」

文章で相談に乗る生成AIとは別に、プログラムを書くのが得意な生成AIがいる。

しかも、私がすでに契約しているサービスの中で使える。

そのときは、それだけ聞いて終わっていました。

よし、今こそ使ってみよう💪


最初の画面から、英語

開いてみると、最初に出てきたのは英語の質問でした。

「あなたはどんな仕事をしていますか?」――選択肢が12個。

……どれやねん😅

経営コンサルタントにぴったりの項目なんて見当たりません。

相談役に聞いて、近そうな「財務」の項目に決めました。

「財務ってのがあるけど、これでいいかな?」

🤖「うん、それで大丈夫」

続けて、思わず聞いたのがこの質問です。

「プログラムを書く担当の生成AIって、あなたと同じ人?🤔」

「それとも別の人格なの?」

🤖「人格としては別物。こっちは一緒に考える相談相手、あっちは実際に手を動かす職人さん、という感じかな」

今思えば、なかなかかわいい質問ですよね(笑)

英語のボタンが十二個並ぶノートパソコンを前に、眼鏡をかけた吉村太一が両手をキーボードに置いて画面を見つめている水彩イラスト。
英語の選択肢がずらり。どれを選べばいいん?

私の新しい役割:伝言係

作り方は、こうです。

1. 相談役の生成AIと、何を作るかを話し合う

2. 相談役に、プログラム担当への指示文を書いてもらう

3. その指示文を、私がプログラム担当に貼り付ける

4. 出来上がったものを私が動かして、結果を相談役に見せて検算してもらう

最初の指示文は、前回の「入れるだけで自動で出るもの」のお願い、そのままです。

貼り付ける前に、もう一つ迷いが出てきました。

「低、中、高、非常に高い……どれにしたらいいかな?」

作る担当には、どれだけ深く考えさせるかの設定があったんです。

🤖「今回は計算の正確さが大事だから『高』。速さより正確さを優先で」

聞こえはいいんですが……

要するに、私が二つの生成AIのあいだを行ったり来たりする伝言係です📨

「これ、検算して🙏」

最初の数日で、このお願いをした回数は20回を超えていました。

相談を表す吹き出しの画面とプログラムを表す画面の間で、吉村太一が指示文の紙を抱えて受け渡している水彩イラスト。
相談役と作る担当。そのあいだを、私が行ったり来たり。

それでも、Excelの道具が生まれた

貼り付けてから、50分ほど。

「完成したみたい! これからどうすればいい?」

🤖「すぐ使うんじゃなくて、まずは検算」

「あれ? どうやってダウンロードするん?😅」

……そこから聞いています(笑)

なんとか取り出したExcelを、相談役に見せてみると、

🤖「お試しの条件では、かなり良い感じにできてる」

月給を入れると、社会保険料・雇用保険料・源泉税が自動で出てくる。

「おお、ちゃんと動くやん!✨」


使う目線で、直していく

ここから、すぐに直しが始まりました。

「新しい年度の分でも使えるようにしたいな」

「年齢じゃなくて、生年月日で入れるほうがいいと思う」

「この会社は月末締めの翌月10日払いやから、締め日と支給日も入れられるようにして」

「締めの月と支給の月がずれるのは、給与ではいちばん大事なところやからね☝️」

🤖「了解。それは絶対に入れたほうがいい」

ところが、作る担当は、一つ前の指示でもう動き出している。

「途中で止めさせて、新しい指示でやり直させるにはどうすればいい?💦」

止め方を教わって、全部をまとめ直した指示で作り直しです。

二つ目のExcelを見ていて、私は気になる所を見つけました。

「源泉税、総支給額から出してない?🧐」

「社会保険料を引いたあとの額から出すもんやで」

🤖「その理解で合ってる。実際の計算は、ちゃんと引いたあとの額でできてる。ただ、比べるための欄が別に残っていて、紛らわしい」

「……いやいや、ちょっと待って😅」

「ちゃんとできてるんやったら、なんでわざわざ違う数字を横に並べてんの?」

「こんなん見たら、誰だって『計算まちがってる!』って思うやん💦」

「僕やから気づいて聞いたけど、お客さんやったら『このシステム、あかんやん』で終わりやで😤」

🤖「確かに。使う人から見たら、まちがいにしか見えないね。ごめん」

「またここでもかいな!」

「ほんまいっつもやけど、『ごめん』とちゃう!ちゅうねん💢」

「作るんやったら、見た人がどう思うかまで考えてよ」

「紛らわしいから、比較用の表示は無しにして!」

使う人が迷う表示は、要りません。

さあ、いよいよ実物の明細と答え合わせです。

これが合えば、もう毎月電卓をたたかなくていい――。

……と言いたいところですが、その前に、私は欲を出してしまいます。

次回予告:一週間後。「どうせなら、全国どこの会社でも使えるようにしよう」と頼んだ私に、生成AIが自信満々に返してきたのは「全部一致」。……本当に? そして、ついに実物の明細との答え合わせ。一人目は合ったのに、二人目で……。

💡ここがヒント
相談に乗る生成AIと、作る生成AI。役割を分けて、あいだを人がつなぐと、作業はぐっと進めやすくなります。そのかわり、出来上がったものはこまめに「検算して」と確かめさせるのが大事です。

―――

次回もお楽しみに。

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【対AIリアル奮闘記】
第1話:仕事を減らしたくてAIを使い始めた。ところが、私の仕事は増えていった。
第2話:AIを使えば楽になると思っていた私が、なぜ逆にAIの世話に追われるようになったのか
第3話:これ、AIで何とかならんかな

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